研究課題
高層ビル・インフラ・地下街などが複雑に入り組む都市においては,地震時に複雑な波動場が生じ,構造物を個々に評価した際には見られない地震応答が発生する可能性がある.このような特性の評価には,地盤-都市系の詳細な3次元連成解析を使うことが合理的である.そこで本研究では,デジタル都市データから地盤と地下・地上構造物群の高詳細3Dモデルを自動構築する手法,及び,地震応答解析の高性能計算手法を開発し,スーパーコンピュータを使った連成地震応答解析を行う.平成30年度においては,地盤と地下・地上構造物群の高詳細3D有限要素モデル構築手法の改良,及び,高速非線形地震応答解析手法を開発した.まず,平成29年度までに開発した高詳細3D有限要素モデル構築手法において,生成されたメッシュの形状修正を行えるように改良した.これにより,応力・ひずみの収束が担保できる大規模メッシュを高速に構築できるようになった.次に,平成29年度までに開発した線形地震応答解析手法を非線形解析に拡張した.これにより,SIMDアーキテキチュアベースのCPUを搭載した計算機において非線形地震応答解析の高速化を達成した.
2: おおむね順調に進展している
研究計画で平成30年度に行うとしていたメッシュ生成手法,及び,高速地震応答解析手法の開発の目途がついたため.
平成30年度までに開発した高詳細3D有限要素モデル構築手法,及び,高速地震応答解析手法を用いて,実際の都市における地盤・構造物の連成解析を行う計画である.
平成30年度の研究において出力されたデータサイズが想定よりも少なかったため,計画していたファイルサーバの購入を次年度に延期した.
すべて 2019 2018
すべて 雑誌論文 (8件) (うち国際共著 4件、 査読あり 8件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (5件) (うち国際学会 2件)
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