研究課題
高層ビル・インフラ・地下街などが複雑に入り組む都市においては,地震時に複雑な波動場が生じ,構造物を個々に評価した際には見られない地震応答が発生する可能性がある.このような特性の評価には,地盤-都市系の詳細な3次元連成解析を使うことが合理的である.そこで本研究では,デジタル都市データから地盤と地下・地上構造物群の高詳細3Dモデルを自動構築する手法,及び,地震応答解析の高性能計算手法を開発し,スーパーコンピュータを使った連成地震応答解析を行う.2019年度においては,many-core wide SIMDアーキテキチュア用の高速有限要素法を開発し,地盤と地下・地上構造物群の高詳細3D有限要素モデルを用いた地盤-都市の連成地震応答解析を実施した.有限要素法はランダムアクセスが多数含まれるため,通常はmany-core wide SIMDアーキテキチュアの計算機上で高い性能を出すことは難しい.そこで本研究では,ランダムアクセスを減らすアルゴリズム・実装を開発することでmany-core wide SIMDアーキテキチュアを採用するIntel Xeon Phi (Knights Landing)ベースのOakforest-PACSにおいて、従来手法比で3.99倍の高速化を実現した.また,東京駅周辺の地盤・地下街・地上構造物を含む一体モデルを超高分解能で構築し,地震時の応答を解析することで,地下街による地盤内部の波動場の変化による地表面応答の変化など,複雑な応答を得た.
すべて 2020 2019
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