土粒子と水だけでなく空気も含む「不飽和土」の力学挙動を把握する上で、土の保水性を表す「水分特性」を精緻に把握する必要がある。本研究では、土中の空気を「封入空気」と連続した相として存在する「連続空気」に、土中の水を「吸着水」と「自由水」に明確に分けて扱うことで、より実態に即した水分特性モデルを提案し、それに基づいた不飽和土の新たな変形解析手法を開発した。また、本解析手法の妥当性を確認するために、力学試験とその数値シミュレーションを行い、既往の解析手法では表現不可能な「封入空気の圧縮性」と「封入空気の存在に起因した水分特性の吸排水時のヒステリシス性」の表現に成功した。
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