本研究では,まず,干潟の基本的な水環境特性を把握するために,九州にある代表的な干潟である有明海の白川河口干潟および中津干潟を対象に現地観測を行った.この際に,干潟環境を簡便にモニタリングするためにドローンを用いた超低高度リモートセンシング手法を用いた調査も試みた.調査の結果,干潟は非常に豊かな生態系サービスを有している一方で,豪雨などの突発災害で甚大な被害を受けるなど短期的に見ると環境変動に脆弱であることが分かった.そこで,将来どのようなインパクトが干潟に生じるかを確率論的に調べるためにd4PDFを用いて,該当流域の気候変動後の豪雨イベントの変化について解析し,その特性を明らかにした.
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