研究課題/領域番号 |
17K14735
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
土木計画学・交通工学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
大澤 実 東北大学, 工学研究科, 助教 (50793709)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 確率動学 / 進化ゲーム / ポテンシャルゲーム / 経済地理学 / 集積の経済 |
研究成果の概要 |
人口・経済活動の不均質な空間的集積現象は,様々な空間スケールで観測される事実である.空間経済学分野では,それぞれの空間的スケールに対応した小分野ごとに,集積現象を説明する様々な空間経済モデルが提案されてきた.膨大な研究蓄積から,地域・都市政策の評価など工学的課題に資する洞察を引き出し,計量的応用を発展させる上では,類型化・整理した上で頑健な特性を抽出する必要がある.本研究では,進化ゲーム理論分野の確率的進化ダイナミクスの理論にもとづき,空間経済モデルの構造および特性を統一的に理解しうる新しい汎用的分析フレームワークを構築し,いくつかの代表的モデルに対する適用により有用性を明らかにした.
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自由記述の分野 |
土木計画学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
地域・都市政策案等の計画案の評価の上で複数空間スケールにわたる経済集積の空間的秩序が自発的に形成されるメカニズムの理解は重要である.なぜならば,交通インフラなどの整備,用途地域見直し,交易制度改訂など地域・都市政策の実施は,人口・経済活動の空間配置に多大な影響を及ぼすと考えられる.従って,特定の案がもたらすであろう経済的影響の評価においては,そうした事後的な空間的配置の変化を考慮することが重要となる.空間経済学理論の目指す経済活動の集積に関する基本メカニズムの理解はその前提条件であり,したがって空間経済学モデルの体系化が工学的応用において求められる.本研究課題はこの点に貢献するものである.
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