これまで、屋外空間における快適性評価では、主にアンケート調査による心理実験が用いられてきた。その結果、人々は公園緑地ではリラックスし、道路空間や駅構内といった場所ではストレスを感じているとされてきた。しかし、本研究による比較から、多くは一致する結果が得られたものの、道路空間や駅構内において、調査結果に不一致が見られた。被験者の属性も併せて検証した結果、普段利用しているか否かが不一致の要因であることが見出されたことから、日常的に使う場所や育った環境といった要因がリラックス度に影響する可能性が示唆されたことで、今後の屋外空間の計画の際には、利用者の多様性を考慮する必要性が見出された。
|