| 研究課題/領域番号 |
17K14757
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| 研究機関 | 東京工業大学 |
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研究代表者 |
福田 眞太郎 東京工業大学, 環境・社会理工学院, 助教 (50781887)
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| 研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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| キーワード | 直張り床 / 変形特性 / 安全性 / 快適性 |
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| 研究実績の概要 |
日常の安全性や快適性の観点から床に要求される性能のうち、各種動作時に感じるかたさや足触り，転倒衝突時のかたさ，床衝撃音遮断性，キャスター・車椅子の走行性は、いずれも床の鉛直方向の変形に起因している点で共通している。これらの性能についてはそれぞれ妥当な評価方法が確立されており、建築物使用者や設計者が要求性能を満たす床を設計，選択する際に用いられている。一方、床の開発の際には、床の変形特性が各性能に影響するメカニズムの把握が有用であるが、これらは床の材料，構法により複雑に変化するため、開発者ごとに経験的な蓄積があるのみで、体系化されていない現状である。そこで本研究は、床の変形特性と各性能の関係を材料，構法ごとに定量的に検討し、よりよい床の開発に資する知見を体系的に提示することを目的として検討を行った。
当該年度は、床の材料，構法を、現在住宅などで広く普及しており、かつ仕上げ材の変形特性が性能に直接的に反映される直張り床に限定したうえで、住宅などの床に要求される各性能と床の変形特性の関係を定量的に検討し、変形特性が各性能に影響するメカニズムを明らかにした。具体的には、前述の諸性能について、既存の試験方法で得られる性能値と、簡便な方法で測定される変形特性の関係を検討し、どの程度の荷重領域におけるどの位置の変形が各性能に寄与しているかを明らかにした。すなわち、対象とする材料，構法を限定することにより、性能相互の関係を1つの物性を軸に体系的に整理できる可能性があることの一端を示した。
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
申請時の計画では、初年度にあたる当該年度に直貼り床を対象に検討を実施し、良好な結果が得られれば次年度には対象とする床構法を組床，置床に変更して検討を進めていく予定であった。計画どおりに進行できなかった場合は、床の構法のみでなく、材料も限定するなどして分類を再構成し、検討を行うものとしていた。
当該年度に実際に実験，検討を進めた結果、直張り床を対象とした場合の諸性能の性能値と床の変形特性に明確な関係が得られることが明らかとなり、当該年度終了よりも早い段階でよい結果を得ることができた。そのため、当初の計画よりも早く、組床，置床を対象とした検討に進んでいる段階である。
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| 今後の研究の推進方策 |
当該年度の検討で、本研究の研究方法を体系化することができた。今後の検討についても、この研究方法を同様に実施することで問題なく研究を進めることが可能であると思われる。また、組床，置床を対象とした検討において、直張り床とは異なり床材料ごとに細分類する必要があることも推測されるが、研究方法自体に大きな変更はないため、計画通り推進可能と思われる。
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