外壁汚れの主原因である気生藻類に対して、水分条件の定量化、高温による藻類抑制手法の適用可能性について検討した。屋根面に藻類が生育する建物での環境測定と汚れ性状の測定より、結露による水分供給があり藻類が生育しやすい環境においても、日射による高温が生じる部位には藻類は発生しないことを示した。さらに、乾燥状態では高い耐熱性を持つが、湿潤状態では熱感受性が増加する藻類の性質を利用した藻類生育を抑制可能な暴露温度・暴露時間・含水条件を明らかにした。また、藻類の水分を吸収・保持能力を考慮し、藻類層を含む熱水分性状解析を作成し、外界気象条件から藻類の温度・湿度(含水率)を予測するモデルを作成した。
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