本研究は、担い手不足により低・未利用地や空き家の増加が懸念される中山間地域を対象に地域コミュニティによる空き家管理の実態解明と管理策を検討した。まず、中国5県の事例把握と管理上の課題を明確化した。次に、管理体制を持たない事例での土地所有からみた空き家発生の特徴と所有者意識、管理上の課題と可能性を解明した。さらに、複数空き家を地域コミュニティが管理する事例における管理体制の成立要件を抽出した。地域コミュニティが地域関係者と連携しサブリース主体の管理体制を成立させ、収益を地域に再投資することで地域活動を活発化させており、自立した空き家管理の仕組みとして有効であることが明らかとなった。
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