京都工芸繊維大学美術工芸資料館松ノ井覚治アーカイブの資料分析、遺族所蔵資料の調査、米国の関連機関や新聞等のアーカイブの調査を通して、松ノ井覚治の日米における活動を検証した。新型コロナウィルス流行の影響により米国での調査が叶わず、米国時代の実作について十分に調査できなかったが、オンラインデータベースによって松ノ井の米国滞在時の足跡について成果を得ることができた。本研究により、松ノ井覚治が日米で受けた教育、ニューヨークでの生活と実務、修学と実務における同時代的評価、L・G・チェーピン一家との深い関係、帰国からW・M・ヴォーリズ建築事務所入所に至る経緯、独立後の活動などが明らかになった。
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