固体内の酸化物イオン伝導の観点から、新規環境触媒の創成を行った。自動車排ガス用助触媒として用いられているCeO2-ZrO2に、Ce4+やZr4+より低価数のFe2+/3+、Ni2+/3+、Bi3+を導入することで酸化物イオン欠陥を形成させ、酸化物イオン伝導性を増加させた助触媒を創成した。これを、PdやPtと組み合わせたところ、メタンを280℃、トルエンを100℃、ホルムアルデヒドを20℃で完全燃焼できる触媒を実現した。さらに、酸化物イオン伝導体として知られているアパタイト型酸化物(La10Si6O27)もメタンやVOCs酸化の助触媒として機能することを明らかにした。
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