ZK60合金と純マグネシウムをECAP加工し、その組織が耐食性に及ぼす影響を評価した。ZK60合金は、ECAP加工により結晶粒が微細化され、金属間化合物のサイズの粗大化が見られた。また、塩水浸漬試験から算出される腐食速度は、ECAP加工のパス回数の増加により増加した。熱処理に供すると腐食速度は大きく低減し、耐食性の向上が見られた。純マグネシウムはECAP加工により結晶粒が微細化されたが、加工を続けるとやや粒成長が起こった。腐食速度は、ECAP加工により大きく低減したが、ECAP加工後に熱処理を行うと、やや増加する傾向が見られた。
|