本研究ではキャピラリーサスペンションと呼ばれる固液液三相分散系が有する特異なレオロジー特性の機構解明および予測技術の確立について検討を行った。まず,キャピラリーサスペンションの形成に必要な流体体積分率ならびに降伏応力を予測する理論解析モデルを開発した。実験結果および既往の論文の結果と良好に一致することを確認し,その有用性を実証した。また,直接数値シミュレーションの手法を用いて,液架橋による粒子系構造の形成過程の可視化を行い,接触角や流体体積分率の影響について検討を行った。従来推測されていた粒子系構造形成と見かけ粘度の関係をシミュレーションで可視化するとともに,定量的にも明らかにした。
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