多能性幹細胞より高効率に骨格筋前駆細胞を作製するために、細胞足場とシグナル制御の2つの観点から分化制御材料開発を進めた。足場材料は、エラスチン由来の骨格にRGD配列とラミニン由来ペプチド配列を含むシンプルな設計でありながら、多能性幹細胞から骨格筋前駆細胞に至るまで強固な接着力を有していた。様々な機能を付与することが可能であり、今後は分化指向性を有したマテリアルへの発展が見込まれる。シグナル制御材料では、細胞外より転写ネットワークを制御する転写因子組換えタンパク質の開発を進めた。細胞内への導入・活性の確認は終え、今後は分化制御に十分な機能を発揮させるための機能改善を行う必要がある。
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