国際熱核融合実験炉(ITER)において核燃焼プラズマを達成し、その後の原型炉で持続的な核融合出力を実現するためには、電子や燃料イオン(D:重水素, T:三重水素)の温度分布に加え、各々の燃料イオン密度やHe灰分布、不純物分布等を高い精度で計測しつつ分布/加熱制御を確立することが不可欠となる。本研究によって、これらに対するいくつかの基盤的な知見が創出されている。特に、乱流輸送に関する同位体効果は40年以上にわたる未解決問題であり、その全容解明に資する理論的知見が得られた点や実験による検証が進展している点は、核融合科学・プラズマ物理学の進展に大きく貢献している。
|