トリチウム取扱施設のトリチウム除去システムでは、トリチウムガスを酸化して回収するために貴金属触媒を用いるが、室温、高湿度、低水素濃度の条件ではその触媒機能を失う。従来の貴金属触媒法の欠点を補う新たな手法として、土壌中の水素酸化細菌の水素酸化能力を利用したトリチウム酸化法の有用性を実験調査した。水素酸化細菌が通常の貴金属触媒とは真逆の水素酸化特性、特に室温、高湿度、低濃度水素という通常の触媒が適さない条件でも効率的にトリチウムを酸化できる特性を持つことを明らかにし、水素酸化細菌を利用したトリチウム酸化手法の実用可能性を見出した。
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