本研究では新規輝尽蛍光(OSL)材料として希土類添加ガラス材料の開発を目的としてる。ガラスを母体材料とすることにより、透明かつ空間的に均一なOSL材料が容易に得られる利点がある。なかでも本研究ではボレートガラスにおけるOSL特性の発現と添加イオンがOSL特性に与える効果について研究を行った。様々な母体材料ならびに添加イオンを検討した中で、Ce3+およびSm3+を共添加したガラスにおいて顕著なOSL特性が認められた。また、空間分解能においても不透明なものと比べて高い事が認められた。さらに、OSL特性を与える捕獲準位の深さはおよそ1.45 eVである事が実験的に決定された。
|