大強度陽子加速器施設J-PARCにおいて、3 GeVに加速された陽子ビームを水銀標的に照射し、ビーム進行方向から180度方向に放出される中性子のエネルギースペクトルを測定した。実験で得られたエネルギースペクトルの測定値は、放射線挙動解析コードPHITSに組み込まれている最新の核反応モデルによる解析値とよく一致することを明らかにした。さらに、高エネルギー核分裂に関する核反モデルを新たに提案し、これをPHITSに組み込んだ。実験値との比較の結果、提案したモデルは実験値を従来モデルよりも精度良く再現できることを示した。
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