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2017 年度 実施状況報告書

外気の冷熱を利用するガスハイドレート発電システムの熱源温度条件の緩和に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 17K14923
研究機関函館工業高等専門学校

研究代表者

川合 政人  函館工業高等専門学校, 生産システム工学科, 助教 (70511278)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2019-03-31
キーワード自然エネルギーの利用 / 炭酸ガスハイドレート / 発電システム / 外気の冷熱
研究実績の概要

本研究の目的は、有機ランキンサイクルなどの従来の発電方法では対応できない、常温付近の熱源を利用する新たな発電システムを提案することである。CO2ハイドレートは、常温付近のわずかな温度差によって生成・解離し、多量のCO2を吸収・放出するという、特異な特性を有する。そこで、放出されるCO2によってアクチュエータを駆動して発電する、常温付近の自然エネルギーを熱源とする発電装置(以下、CO2-H発電システムとする)の開発を行う。本研究では特に、生成促進剤が生成条件を高温・低圧側にシフトする効果がCO2-H発電システムのエネルギー貯蔵速度とエネルギー貯蔵量に及ぼす影響について、実験と数値解析の結果をもとに検討を行い、CO2-H発電システムの冬季における稼働日数の拡大を目指す。
本年度に実施した内容を以下に記す.
○CO2ハイドレートの相平衡圧力の計測装置の構築
CO2ハイドレートの生成実験装置を構築した.実験装置の構成については、「羽田他, 資源と素材, Vol. 120, 2004」を参考とするが、反応熱の測定を可能とするために、冷熱源となる熱媒体管路を反応容器周囲に配置する構造とした.
○先行研究の追試(相平衡圧力の計測)上記の実験装置を使用して、純粋なCO2ハイドレートと促進剤を加えたCO2ハイドレートの相平衡圧力の計測を行った.本年度は特に,純粋なCO2ハイドレートと促進剤としてシクロペンタンを加えたCO2ハイドレートについて,先行研究の結果と比較を行い本研究で使用する実験装置での実験結果の妥当性を確認した.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

主な理由は以下の2点である.
1.実験装置の構築
本研究では,高圧の二酸化炭素の圧力および流量を計測,制御する必要があり,機器選定のためのメーカーとの情報交換や納品までに当初見込んでいたよりも多くの日数を要した.そのため,実験装置の構築完了時期に遅れが生じ,以下に示す実験開始に影響を及ぼした.
2.実験に要する時間の増加
実験計画の1つ目の課題である相平衡圧力の測定において,相平衡に達していると判定する条件を選定するために当初想定していたよりも多くの時間を要した.
以上の理由により,本年度中に着手する予定であった生成速度の計測を実施することができなかった.

今後の研究の推進方策

研究実施内容の大きな変更は無い.本年度の実施した研究により蓄積された知見を有効に活用し,次年度の中間期には遅れを取り戻す計画である.
なお,本研究で重要な役割を果たす生成反応促進剤については,当初の研究計画では3種類の促進剤の効果を実験により明らかにする予定であった.しかし,そのうちの2種類は相平衡圧力曲線が似通っているため,一方のみ採用し2種類の促進剤について実験を行うこととする.これにより実験件数を削減しつつ,効果的に相平衡圧力の違いが生成反応に及ぼす影響を明らかにする.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2017

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 寒冷大気を熱源とするCO2ハイドレート発電システムによる 戸建て住宅のエネルギー消費量削減に関する研究2017

    • 著者名/発表者名
      川合政人,小原伸哉,清水良平,奥田学,菊池祥庸,石川恭介,川合 僚,高畠正光,三川大祐
    • 学会等名
      第51回空気調和・冷凍連合講演会
  • [学会発表] CO2ハイドレート発電システムの熱源温度条件に対する生成反応促進剤の影響に関する研究2017

    • 著者名/発表者名
      川合政人,小原伸哉
    • 学会等名
      日本機械学会2017年度年次大会

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公開日: 2018-12-17  

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