本研究では,常温付近のわずかな温度差によって生成・解離し、多量の二酸化炭素を吸収・放出するという、二酸化炭素ハイドレートの特異な特性を利用した発電システムに関する調査を行った。本研究では特に、生成促進剤が生成条件を高温・低圧側にシフトする効果が発電システムのエネルギー貯蔵速度とエネルギー貯蔵量に及ぼす影響について、実験と数値解析による調査を行った。実験の結果から,生成促進剤を用いた場合,ハイドレートの生成速度が7倍に増加することが明らかになった.また,戸建て住宅に本発電システムを導入した場合の解析結果から,生成促進剤を用いた場合,購入電力量の削減量が1.8倍に増加することが明らかになった.
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