予備実験ではAAV-PHP.Bを静脈注射することでアダルトマーモセットのBBBを超効率で突破し、全脳的な遺伝子発現誘導の可能性を示唆していたが、本実験ではそうではないことが判明した。さらにAAV-PHP.BはラットBBBも効率的に通れず、近交系マウスにおいても系統差があることを明らかにした。そこでAAV9からAAV-PHP.Bを作製したCREATE法を用いてマーモセットBBBを突破する新たなAAVベクターの開発を試みたが、現在までに得られなかった。本研究によりAAV-PHP.Bの新たな特性が明らかになったが、マーモセットへのin vivo KOは行うことが出来なかった。
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