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2018 年度 実績報告書

注意による体性感覚修飾を前脳基底部GABA作動性ニューロンに焦点を当て解明する

研究課題

研究課題/領域番号 17K14943
研究機関国立研究開発法人理化学研究所

研究代表者

太田 桂輔  国立研究開発法人理化学研究所, 脳神経科学研究センター, 研究員 (40610382)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2019-03-31
キーワード前脳基底部 / 大脳皮質 / GABA作動性ニューロン / 体性感覚刺激検出課題 / 注意
研究実績の概要

これまで前脳基底部コリン作動性ニューロンが注意に関わる神経細胞と考えられてきた。しかし、近年の光遺伝学的手法を駆使した研究によって、前脳基底部の注意に関わる細胞は非コリン作動性ニューロンであると示唆された。本研究では大脳皮質に軸索を投射する前脳基底部 GABA 作動性ニューロンに注目する。この神経細胞が注意時に活性化して体性感覚の検出能力を上昇させると仮説を立て研究を遂行する。
2年目となる本年度は、持続的な注意が働く体性感覚検出課題の構築を目指した。体性感覚刺激-反応(舐める)-正の強化子(水)というオペラント条件づけを基礎として、体性感覚刺激の直前に音刺激を与えた。音刺激は報酬と結びついた体性感覚刺激の予測刺激となる。本行動実験では音刺激から体性感覚刺激が与えられるまでにマウスが反応すると、その試行は終了されマウスは報酬を得られない。実験では2つの音刺激(4kHz音・白色雑音)を用意した。白色雑音後に体性感覚刺激が発生する確率よりも、4kHz音後に体性感覚刺激が発生する確率は高い。4kHz音が提示された場合、音刺激から体性感覚刺激が与えられるまでのマウスの反応が抑制されるという結果を得た。これは4kHz音が与えられた場合、体性感覚刺激が与えられるまで持続的な注意が働いていることを示唆する結果と考えられる。
本研究では汎性投射系としての前脳基底部GABA作動性ニューロンに注目している。GABA作動性ニューロンがどれほど広範囲に投射しているかは形態学的アプローチによる解明できる。しかしながら、どれほどの密度で大脳皮質細胞を抑制しているかという問いに答えるのは難しい。この問いに答えることを1つの目的として、申請者は広視野2光子顕微鏡を開発した。10,000個を越える神経細胞から神経活動を記録することに成功した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2018

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 広視野二光子顕微鏡による単一細胞解像度の in vivo イメージング2018

    • 著者名/発表者名
      太田 桂輔, 大石 康博, 鈴木 崇之, 伊東 翼, 大泉 匡史, 小田川 摩耶, 松原 智恵, 小林 碧, 大出 孝博, 小林 憲太, 大倉 正道, 中井 淳一, 宮脇 敦史, 青西 亨, 村山 正宜
    • 学会等名
      第41回 日本神経科学大会
  • [学会発表] Wide-field two-photon microscopy with cellular resolution for in vivo calcium imaging2018

    • 著者名/発表者名
      太田 桂輔, 大石 康博, 鈴木 崇之, 伊東 翼, 伊藤 圭基, 大泉 匡史, 小田川 摩耶, 松原 智恵, 小林 碧, 大出 孝博, 日置 寛之, 小林 憲太, 大倉 正道, 中井 淳一, 宮脇 敦史, 青西 亨, 村山 正宜
    • 学会等名
      次世代脳 2018年度冬のシンポジウム

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公開日: 2019-12-27  

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