本研究では大脳皮質に軸索を投射する前脳基底部 GABA 作動性ニューロンに注目した。この神経細胞が注意時に活性化して体性感覚の検出能力を上昇させると仮説を立てた。まず体性感覚刺激-反応(舐める)-正の強化子(水)というオペラント条件づけを基礎として、持続的な注意が働く体性感覚検出課題を構築した。そして、体性感覚刺激の直前に音刺激を与え、体性感覚刺激への持続的注意を促した。続いて広視野2光子顕微鏡を開発した。マウス大脳皮質2/3層から10,000個以上の神経細胞を同時に記録した。本顕微鏡により、GABA作動性ニューロンがどれほど広範囲の大脳皮質神経細胞を抑制しているかを明らかにできるになった。
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