本研究では虚血周皮細胞より誘導されるオリゴデンドロサイト前駆細胞(OPC)様細胞を用いてオリゴデンドロサイトの取得を試みた。しかし、OPC様細胞を十分量安定して得られるよう維持することができず、虚血周皮細胞から直接オリゴデンドロサイトへ分化させてもその効率は非常に低かった。 虚血周皮細胞には継代による分化能の低下や継代回数制限がある。そこで虚血周皮細胞を安定して維持する方法を検討した。その結果、継代時の播種細胞密度を高くすることにより分化能を持った細胞を長期間維持できることを見出した。さらにBMPシグナルのアンタゴニスト存在下で培養することで、神経幹細胞様細胞を得た。
|