九州大学消化器・総合外科にて手術を行った肺腺癌417例について、免疫チェックポイント分子であるPD-L1とヒストンメチル化酵素EZH2の発現を解析し、PD-L1とEZH2の発現が正の相関を示すことを同定した。すなわち、EZH2陽性症例では49%がPD-L1陽性であったが、EZH2陰性症例では7%のみPD-L1陽性であった (P<0.001)。同結果は2019年にAnnals of Thoracic Surgeryに原著として報告した。また、細胞株を用いたEZH2の発現調節ではPD-L1発現変化はなく、EZH2によるPD-L1のメチル化の可能性も考えられるため、今後検討を行う予定である。
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