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2018 年度 実績報告書

2型糖尿病薬メトホルミンによる腫瘍内制御性T細胞の機能調節と抗腫瘍効果の解析

研究課題

研究課題/領域番号 17K15025
研究機関岡山大学

研究代表者

國定 勇希  岡山大学, 大学病院, 医員 (10779416)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2019-03-31
キーワード制御性T細胞(Treg) / 代謝 / がん免疫 / メトホルミン
研究実績の概要

メトホルミンのTregに対する直接作用の検討を行うために、in vitroにより実験を行った。
Tregは胸腺由来のnatural occurring Treg(nTreg)と局所で誘導されるinducible Treg(iTreg)に大別される。nTregをin vitroでメトホルミン存在下、非存在下で培養し、またメトホルミン処理後に抗CD3抗体、抗CD28抗体、TGF-β、IL-2により異なった条件で刺激培養を行い、Tregを増殖誘導した。刺激後、サンプルを回収し、各遺伝子・分子の発現をqPCR法やウェスタンブロット法により解析した。また、non Treg細胞をin vitroでメトホルミン存在下、非存在下で培養した。その後はnTregと同様に刺激培養してiTregの分化誘導を行い、解析した。nTregにおいてはメトホルミン処理を行っても有意な差を認めなかったが、iTreg誘導実験では、メトホルミン処理を行うとFoxp3陽性細胞は有意に減少した。また、誘導されたFoxp3陽性細胞は細胞死が誘導されていることを確認した。
flux analyzerによるTreg誘導時の代謝変化の解析を行った。Seahorse社のflux analyzerは細胞の代謝解析において非常に注目されている。flux analyzerは培養ウェルに微小環境を作り、細胞の酸素消費量(OCR: Oxygen Consumption Rate)とpH(ECAR: Extra Cellular Acidification Rate)の変化により、TCA回路の亢進および解糖系の亢進をそれぞれ測定することができ、同機器を使用してiTregの代謝変化の解析を行った。メトホルミン処理を行った細胞では解糖代謝が亢進していることを明らかとした。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2018

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 腫瘍微小環境の代謝改変は免疫を介して腫瘍増殖を抑制する2018

    • 著者名/発表者名
      鵜殿平一郎,西田充香子,榮川伸吾,國定勇希,上原健敬
    • 学会等名
      第77回日本癌学会学術総会
  • [学会発表] 2型糖尿病薬メトホルミンによる腫瘍局所の制御性T細胞抑制による抗腫瘍効果2018

    • 著者名/発表者名
      國定勇希,佐々木 朗
    • 学会等名
      第72回日本口腔科学会学術集会

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公開日: 2019-12-27  

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