2型糖尿病薬メトホルミンが免疫細胞を介した抗腫瘍作用を有することを先行研究で明らかとしていた。本研究により、腫瘍の増大に寄与するといわれている免疫抑制能を持つ制御性T細胞(Regulatory T cell: Treg)への作用を解析した。 マウス腫瘍移植モデルにおいてメトホルミン投与群では腫瘍局所のみのTregの細胞死を誘導し、Tregの機能抑制を生じていることを明らかとした。また、non Treg細胞からTregへの分化・誘導時に、本来であれば脂質代謝優位といわれているTregの代謝を解糖代謝優位に変化させていることを明らかとした。
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