抗PD-1抗体による治療を行なった進行・再発非小細胞肺癌25例に対し,投与前と投与開始後の便を採取し,それぞれ腸内細菌叢として16SrRNAシーケンスを行った.治療開始前の25サンプルと開始後も含めた全168サンプルそれぞれでα多様性(群内多様性),β多様性(群間多様性),および特徴的な変動を示した菌種について解析した.投与前サンプルのβ多様性の解析では主座標分析(PCoA)で各群における菌種の組成が近くなる傾向が認められた.変動菌種の解析では全168サンプルにおいて種のレベルで数菌種で有意な変動が認められ,特に治療反応群では Prevotella stercoreaの存在が特徴的であった.
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