研究課題/領域番号 |
17K15042
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
ゲノム生物学
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
増田 豪 熊本大学, 大学院生命科学研究部(薬), 助教 (70383940)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 1細胞 / プロテオミクス / 油中液滴 / 高感度分析 / 質量分析 |
研究成果の概要 |
1細胞プロテオミクスの実現を目指し、本申請課題では油中液滴法を開発した。1細胞プロテオミクスでは、細胞から回収した試料がプラスチック容器などへ吸着損失してしまうことで実現できていない。油中液滴法では、油液中に形成した微小な液滴内にタンパク質試料を格納することで、試料とプラスチック容器への接面積を大幅に縮小できた。油液の組成、液滴に添加するビーズの種類や添加する消化酵素量を最適化することで、回収率を飛躍的に改善した。今後はこの方法を用いることで、赤芽球ぶんかにおけるLRFの機能解明が加速することが期待できる。
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自由記述の分野 |
プロテオミクス
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
同一細胞群内における分子レベルの不均一性が報告されている。細胞の個性は、幹細胞から多様な細胞種に分化を促すなど、生命活動には欠かすことができない。一方、細胞の個性は腫瘍細胞に抗がん剤耐性を付与しガンの根治を難しくするなど、人類が生きる上でネガティブな一面も持ち合わせている。タンパク質は生命活動の中心的役割を担う。1細胞プロテオミクスを実現できれば、赤芽球分化様式の解明だけでなく、腫瘍細胞集団内の抗がん剤耐性細胞やガン幹細胞など希少細胞集団に効果的な薬剤の開発、ヒト造血幹細胞の増殖法の開発など幅広い分野に利用されることが期待される。
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