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2018 年度 実績報告書

「場」の成熟を見極めて機能する新規RabGEFの構造生物学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 17K15072
研究機関東京大学

研究代表者

伊藤 桜子  東京大学, 定量生命科学研究所, 助教 (60597152)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2019-03-31
キーワードRab / 低分子量GTPase / GEF
研究実績の概要

低分子量GTPaseであるRabファミリータンパク質は、真核生物のメンブレントラフィックの主要な制御因子であり、Rabグアニンヌクレオチド交換因子(RabGEF)によって活性化される。RabGEFのヌクレオチド交換触媒ドメインは多様であり、複数のRabGEFについては、Rabとの複合体の立体構造が決定されている。本研究では、新規のRabGEFであるSH3BP5の反応機構を解明するため、SH3BP5-Rab11a複合体の立体構造解析を行った。なお、研究当初は、同じく新規RabGEFであったRab7GEF(Mon1-Ccz1)も研究対象としていたが、2017年1月に他グループから立体構造が発表されたため、本研究ではSH3BP5の研究を中心に行った。
本研究では、ヒトRab11のGEFであるSH3BP5について、SH3BP5単体とSH3BP5-Rab11a複合体の立体構造をX線結晶構造解析法により決定した。SH3BP5は2つのコイルドコイルからなるV字型構造を取っており、一方のコイルドコイルのみがRab11aとの結合と触媒活性に十分であることが、生化学的な解析により明らかになった。SH3BP5はRab11aのヌクレオチド結合を担うスイッチ1領域を外側に引き出すことによって、ヌクレオチド交換を促進していた。変異体を用いたGEF活性実験により、Rab11aのN末端領域、スイッチ1領域、インタースイッチ領域、スイッチ2領域とSH3BP5の相互作用の中に活性に必須な相互作用が見いだされた。
論文執筆中に、カナダのグループから、SH3BP5-Rab11a複合体の立体構造についての論文が発表されてしまったが、その内容は我々が得た結果が裏付けるものであった。我々も、得られた研究成果をまとめてLife Science Alliance (March 2019)に発表した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2019

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Structural basis of guanine nucleotide exchange for Rab11 by SH3BP5.2019

    • 著者名/発表者名
      Goto-Ito S, Morooka N, Yamagata A, Sato Y, Sato K, Fukai S.
    • 雑誌名

      Life Sci Alliance.

      巻: 2 ページ: e201900297

    • DOI

      10.26508/lsa.201900297

    • 査読あり

URL: 

公開日: 2019-12-27  

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