ヒトヘルペスウイルス6はほぼ全てのヒトが乳幼児期に感染するウイルスであるが、その感染機構や病原性発現機構については不明な点が多い。本研究では感染直後にウイルス遺伝子の発現を促進する転写活性化因子であるimmediate early protein 2 (IE2) タンパク質について立体構造と機能を解析した。IE2のC末端領域の立体構造から、DNAへの結合モデルを作製する事ができ、またIE2の機能に関与すると予想される部位を推定した。この情報に基づいて実際に変異体を作製し、それらの転写活性化機能を解析する事によって、IE2の機能に関与している部位を見出す事ができた。
|