研究課題
若手研究(B)
パーキンソン病関連タンパク質であるリン酸化されたユビキチンは二つの状態間で揺らいでいる。構造変化に敏感な高圧力NMR法によりその二つの状態間の体積差はほとんどないことが示された。また、分布率の大きいmajor状態においては非リン酸化ユビキチンの構造変化が保存されていることが示された。その一方で、minor状態においてはmajor状態にみられない構造変化が見られ、major-minor状態転移の中間状態の存在が示唆された。
構造生物学
リン酸化ユビキチンは非リン酸化ユビキチンで機能していた一部のリガンドとの相互作用能が喪失していることが知られている。そのため、リン酸化ユビキチンと様々なリガンドとの相互作用とmajor-minor間の構造揺らぎの関係は興味深く、高圧力NMR法により解明されたminor状態転移への中間状態はその知見の一つになることが期待される。