四量体で機能するAMPA型グルタミン酸受容体(AMPAR)は、神経細胞シナプス領域に集積し速い興奮性伝達をもたらすイオン透過型チャネルである。これまでにAMPARの主要サブユニットGluA1上の糖鎖構造解析を行い、複数のN型糖鎖付加部位で未成熟な糖鎖(高マンノース型糖鎖)が存在すること、加えて特定のN型糖鎖付加部位では一定の割合で糖鎖付加が成されていないことを見出してきた。一方で、特徴的な糖鎖付加が四量体形成能へどのように影響するかは分かっていなかった。本研究の目的は、AMPAR上の特徴的糖鎖付加の機能的意義を生細胞膜上で解析し、神経可塑性への影響を明らかにすることである。
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