研究課題
若手研究(B)
小胞体ストレス応答は小胞体の恒常性を維持するための生体防御機構である。本研究では小胞体ストレス応答の破綻が頭が2つある表現型を高頻度で引き起こす問題に着手し、一つの経路の破綻が他の経路を活性化してしまうことが原因の一つであることを明らかにした。同時に、TILLING法により得られた系統(遺伝子X変異)が双頭を引き起こす問題を解決するため掛け合わせを行い、遺伝子Xが双頭の原因ではなく、遺伝子X近辺の未知の遺伝子が原因であることを明らかにした。
細胞生物学
小胞体ストレス応答は小胞体の恒常性を維持するために不可欠な分子機構であり、生命の発生から発達など様々な場面で重要な役割を果たす。本研究においては発生の過程で頭が2つになってしまう発生異常を小胞体ストレス応答の破綻が引き起こす分子機構を明らかにするため、メダカを用いた解析を行った。結果として、ひとつのストレス解消経路が破綻することでその他の経路が強く活性化されてしまい、双頭が生じてしまうことを示唆するデータを得た。同時に頭が2つになりやすい系統の樹立も試みた。