膜タンパク質Prom1は細胞膜突起に局在し、その変異は遺伝性眼科疾患である網膜色素変性症を誘発するが、その機能は分かっていない。本研究では、Prom1の過剰発現時に細胞膜突起が生じることに着目し、細胞膜突起形成におけるProm1の機能解明を目的とした。その結果、Prom1過剰発現による細胞膜突起形成はコレステロール依存的であり、Prom1のカルボキシル末端領域に位置する5アミノ酸残基が必須であった。また突起形成の初期に活性型RhoA が重要であった。さらにProm1はカルシウムイオンによって誘発される塩化物イオンの流出に必要であり、突起形成は塩化物の流出活性と密接に関連することを明らかにした。
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