カタユウレイボヤの姉妹種を用いた異なる発生緩衝度合いを示すハイブリッドでの遺伝子発現比較からは、100を超える遺伝子において、発生緩衝との関連が示唆された。これらの遺伝子はシャペロンばかりでなく、様々な機能を持つ遺伝子にまたがっており、特に代謝や細胞内プロセスに関係する遺伝子が多くみられた。これらの遺伝子の発現におけるインバランス解析を行うことにより、約40%の遺伝子で母親由来のゲノムによる発現であることが示唆された。また、小胞体関連シャペロンについては、線虫での機能スクリーニングを行い、ほとんどの小胞体関連シャペロンが発生緩衝にかかわることが示唆された。
|