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2017 年度 実施状況報告書

温帯性モデル草本における高温耐性遺伝子の同定と高温環境への適応進化過程の解明

研究課題

研究課題/領域番号 17K15214
研究機関国立研究開発法人理化学研究所

研究代表者

恩田 義彦  国立研究開発法人理化学研究所, 環境資源科学研究センター, 研究員 (50547073)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2019-03-31
キーワード環境ストレス / 高温ストレス / QTL / ミナトカモジグサ / Brachypodium
研究実績の概要

これまでの研究により、温帯性モデル草本のミナトカモジグサの自然系統の中から、標準系統と比較して高温耐性が高い複数の系統を見出した。そこで、高温耐性が高い系統と標準系統を人工交配して作出したF2マッピング集団を対象にQTL解析を実施したところ、第4染色体上に効果の強いQTLを検出した。本研究では、高温ストレス耐性の原因遺伝子を同定することで、温帯性モデル草本における高温環境への適応進化の理解を深め、コムギ等の温帯性作物の高温耐性育種のための基礎的な知見を得ることを目的としている。

今年度は、第4染色体上のQTL領域内に383個のSNPマーカーを集積させるように追加で作成し、これらの遺伝子型を決定した。集積SNPマーカーの作成のために、標準系統のゲノム情報は公開されているものを利用し、高温耐性が高い系統のゲノム情報は当研究室で独自にリシーケンスしたものを利用した。SNPマーカーの遺伝子型決定には、申請者らが開発した方法である Multiplex PCR Targeted Amplicon Sequencing (MTA-seq)(Front. Plant Sci. 9:201)を活用している。これまでに展開してきたF2集団190個体に加えて、570個体のF2個体を追加で展開した。集積SNPマーカーの遺伝子型情報と、高温環境下で栽培した際の表現型情報を利用して、統計解析ソフト R のr/qtlパッケージの環境でQTL解析を実施して候補遺伝子の絞り込みを実施した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

申請者らが開発した Multiplex PCR Targeted Amplicon Sequencing (MTA-seq)(Front. Plant Sci. 9:201)を利用することで、効率良く安定的に集積SNPマーカーの遺伝子型を決定することができた。また、R のr/qtlパッケージの環境下でのQTL解析も問題無く進めることが出来ている。

今後の研究の推進方策

おおむね順調に研究が進展しているため、申請時の計画通りに研究を遂行する。
高温耐性の原因遺伝子を同定するために、候補遺伝子についての過剰発現体等の作出を順次進めて行く。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2018 2017

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [雑誌論文] Multiplex PCR Targeted Amplicon Sequencing (MTA-Seq): Simple, Flexible, and Versatile SNP Genotyping by Highly Multiplexed PCR Amplicon Sequencing2018

    • 著者名/発表者名
      Onda Yoshihiko、Takahagi Kotaro、Shimizu Minami、Inoue Komaki、Mochida Keiichi
    • 雑誌名

      Frontiers in Plant Science

      巻: 9 ページ: -

    • DOI

      DOI: 10.3389/fpls.2018.00201

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] MTA-seq: Simple, Flexible, and Versatile SNP Genotyping by Highly Multiplex PCR Amplicon Sequencing Demonstrated in Brachypodium distachyon.2017

    • 著者名/発表者名
      Onda, Y., Takahagi, K., Shimizu, M., Inoue, K., Mochida, K.
    • 学会等名
      PlantBiology2017
    • 国際学会

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公開日: 2018-12-17  

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