少低温ニホンナシ品種(LC)を選抜するための分子マーカーの開発を目的として、タイワンナシ(LC)、ニホンナシ(HC)、およびそれらのF1とF2後代を用いて次世代シーケンサーによるRAD-seq解析を行った。得られた多型中の120個は、F2後代のLCとHC間で0.8を超えるSNPインデックスを示した。BLASTnを用いた解析により、これらの多型において、NACドメインタンパク質やFボックスタンパク質をコードする遺伝子との相同性が高い領域が確認された。これらの同定された多型遺伝子座は、ナシ属植物の自発休眠打破に要する低温要求性を推定する分子マーカーとしての役割を果たす可能性があると考えられた。
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