害虫が作物を加害する際に作物上に残した環境DNAを回収する方法について検討した。環境DNAが回収できたかどうかはCOI遺伝子領域の節足動物のバーコード領域を次世代シーケンサーで読むことで検証した。その結果、鉢植えのナス、キャベツ、地植えのキャベツ、水稲上から植物を傷つけることなく害虫や天敵の環境DNAを回収することに成功した。また、作物上に残留している環境DNAの検出に必要な食害期間、害虫の個体数は害虫の種類によって異なることを明らかにした。たとえば、植物に接種後1時間で検出できる場合や害虫が食害後に虫を除去した場合、7日間以上環境DNAが植物上に残留している場合があることが明らかとなった。
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