異なる染色体タンパク質を有する多様なアーキア種の染色体構造を比較することにより、染色体を構成するタンパク質の組み合わせによる染色体構築原理の違いを解析した結果、アーキアには、ヒストンまたはHTaをもちゲノムDNAがこれらタンパク質に巻き付いた基本構造を有するグループと、DNAがタンパク質に巻き付いた構造を有しないグループに大別されることが分かった。また、超好熱性アーキアが持つTrmBL2が、外来DNA獲得当初に遺伝子発現を抑制する、(バクテリアのH-NSと類似した)機能を有することを提唱した。これらの成果は、真核生物を含めた3ドメインにおける染色体構造の起源・進化を考察する上で重要である。
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