研究課題
若手研究(B)
木材の変形能の増大に寄与する因子や変形のメカニズムについて新たな知見を得ることを目的として、様々な処理を施した木材試験片に、有機液体または水と有機液体の混合液を含侵させ、膨潤状態および膨潤収縮過程における力学的特性を評価した。木材の力学的特性は木材構成成分と液体の親和性に応じて大きく変化した。特に、脱ヘミセルロース処理や混合液を用いた条件で、クリープ変形が極めて増大することを明らかにした。
木材物理
本研究では、木材構成成分の改質や除去、また膨潤液体の種類や混合比を変化させることで、木材の力学的性質を自在に制御できることを明らかにした。これらの結果は、低エネルギーでこれまで以上に木材を変形できる可能性を示すものであり、従来の概念にとらわれない木材変形加工技術の創成に寄与できるものである。