本研究において海産硬骨魚キジハタ血液にL-アミノ酸オキシダーゼ(LAO)を見出した。このLAOはキジハタ血液中において不活性体として存在することを明らかとした。LAOは過酸化水素を産生しこれが抗菌活性を示すが同時に魚体にとって毒性を示すことによると考えられる。キジハタLAOの活性化作用を調べたところ、海水中に含まれるイオン、すなわちナトリウム、カリウム、カルシウムなどにより活性化することがわかった。活性化に必要なイオン濃度は海水に含まれるものと近似したことから、キジハタLAOは海水との接触により活性化することが示唆された。
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