糖結合性タンパク質「レクチン」は、様々な生命現象に関与する重要なタンパク質であり、ウイルスからヒトに至る全ての生物が持つと予想されるが、潜在的なバイオマス資源であり、私たちの食卓にも馴染みのある褐藻類においてはレクチンの単離報告は皆無である。本研究では、全ゲノム情報が公開されている褐藻種を対象にレクチン探索を試み、オキナワモズク由来レクチン様遺伝子の発見ならびにその活性組換え体の調製に成功した。さらに、褐藻藻体からのレクチン単離を目指してアフィニティークロマトグラフィーを用いた新規レクチン精製法の開発を試み、非単糖結合性かつ高親和性レクチンの溶出に加温が効果的であることを見出した。
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