本研究では、栄養情報ホルモンであるレプチンが、水産重要種のマサバの生殖腺発達に与える影響を調べた。組換えレプチンを作製し、(1)脳下垂体初代培養細胞を用いたin vitroバイオアッセイ 、(2)初回成熟前の雌個体への筋中投与、および(3)脳室内(ICV)投与を行った。 レプチン刺激は脳下垂体細胞からの生殖腺刺激ホルモン(GTH)分泌を強く誘発した。筋中へのレプチン投与は卵巣発達を促進し、初回成熟を早期に誘導した。ICV投与は、GTH放出ホルモン(GnRH)とGTH遺伝子発現量を有意に上昇させた。 レプチンがマサバの生殖軸活性化および初回成熟開始の重要なシグナルであることが示唆された。
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