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2020 年度 実績報告書

農産品に対する消費者ニーズを解明する費用対効果の高い新たな分析枠組の確立

研究課題

研究課題/領域番号 17K15327
研究機関千葉大学

研究代表者

矢野 佑樹  千葉大学, 大学院園芸学研究科, 講師 (40618485)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2021-03-31
キーワードゲノム編集食品 / 消費者意識 / 情報提供 / テキストマイニング
研究実績の概要

本年度は、消費者にとってまだ馴染みの薄いゲノム編集技術によって作出された農産物に対するイメージを探るために調査・分析を行った。データ収集の方法は、最近サービスが開始された「プロフェッショナル掲示板」を用いる予定であったが、回答者の知識水準や態度とイメージの関連性や、情報提供効果についても分析を行う必要があると考えられたため、Webアンケートに変更した。調査はSurveyMonkeyを利用して実施し、603名の消費者から回答を得た。その結果、以下のことが明らかになった。第一に、ゲノム編集食品について全く知識のない人たちは全体の7割を占めており、届出制度まで知っていると回答したのは全体の1割程度であった。また、ゲノム編集食品についての簡単な説明文を提示し、流通への賛否を尋ねたところ、3割弱の回答者が否定的な態度を示した。制度まで詳しく知っているグループはゲノム編集食品に対して肯定的な評価をする割合が高かった一方で、ゲノム編集食品について聞いたことはあるが詳しくは知らないグループは否定的な評価をする割合が高かった。第二に、ゲノム編集食品に対して否定的な評価をした人たちは、「安全性が不安」、「遺伝子操作が不安」、「人工的」、「怖い」といったイメージを持っている一方、肯定的な評価をした人たちは、「効率的」、「役立つ」、「アレルギー持ちに優しい」、「便利」といったイメージがあることがわかった。第三に、ゲノム編集食品のリスクに関する情報や安全確保のための手続きに関する情報を提示したところ、否定的な態度を示す回答者が減ったため、情報提供がイメージの改善に効果的であることがわかった。このように、Webアンケートを用いるアプローチも有用であったが、自由記述データの質はWeb掲示板から得られるものよりも低かったため、両者の長所を兼ね備えたデータ収集方法の開発が望まれる。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2021

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] Consumer Attitudes toward Vertically Farmed Produce in Russia: A Study Using Ordered Logit and Co-Occurrence Network Analysis2021

    • 著者名/発表者名
      Yano Yuki、Nakamura Tetsuya、Ishitsuka Satoshi、Maruyama Atsushi
    • 雑誌名

      Foods

      巻: 10 ページ: 638~638

    • DOI

      10.3390/foods10030638

    • 査読あり / オープンアクセス

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公開日: 2021-12-27  

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