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2019 年度 実績報告書

生態系保全型農業の成立条件の検証と導入モデルの開発

研究課題

研究課題/領域番号 17K15334
研究機関近畿大学

研究代表者

大石 卓史  近畿大学, 農学部, 准教授 (00555667)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワード生態系保全型農業
研究実績の概要

我が国では、農業の近代化や農山村における過疎高齢化等によって、農業生態系の劣化が進行している。このような中、生態系保全型農業は、農業生態系の適切な保全と利用を行うための有効な手段であり、地域農業の持続性を高める観点からもその普及・発展が望まれる。
生態系保全型農業の持続性を高めるためには、まず環境面においては、保全対象となる生物種や生態系の特定にはじまり、それらの保全活動の実施や、保全活動の定期的な効果検証・改善が重要となる。経済面においては、保全活動に関わる農地由来の農産物販売による農業者の収益確保が重要となる。保全活動等で多くのかかりましが生じる場合には、それを補うためのブランディングによる高収益の確保も必要となる。ここで、生態系の保全活動等の配慮は、農産物の品質面(味・形状等)には通常影響を与えないため、農産物の購入者・支持者(候補含む)に対して、生態系保全型農業の特徴や意義を如何にして伝えるかが重要となる。販路の選定にあたっては、農地周辺地域に加え、都市部のグリーンコンシューマーを対象とすることも一考であり、その際には、都市部の流通事業者の協力等を得ることが効果的と思われる。社会面においては、生態系保全型農業に直接関わる農業者のみならず、活動を行う地域の住民等の理解・支持の獲得が重要である。
また、活動初年度から数年間においては、まずは環境面での活動を中心的に行い、生態系配慮型の農業生産技術を獲得した後に、関連農産物の販売・マーケティング活動を進めることで、生態系保全型農業や関連農産物のブランド化を図ることが期待される。そしてさらには、地域への活動の浸透や活動規模の拡大に向けた検討・実践を行うことが望ましい。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2019

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Characteristics of Rice Stores with High Sales of Biodiversity-  Friendly Agricultural Products2019

    • 著者名/発表者名
      Takafumi OISHI
    • 雑誌名

      Journal of Environmental Information Science

      巻: 2019(1) ページ: 34,42

    • DOI

      DOI https://doi.org/10.11492/ceispapersen.2019.1_34

    • 査読あり

URL: 

公開日: 2021-01-27  

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