研究成果の概要 |
牛乳や牛肉などの畜産物はフィタン酸の天然の摂取源であり、8つあるフィタン酸異性体のうち3S, 7R, 11R-体と3R, 7R, 11R-体の2つを含んでいる。本研究では、天然型フィタン酸の機能性を明らかにするために、3S, 7R, 11R-体と3R, 7R, 11R-体のラセミ混合物を有機合成し、その免疫調節作用を調査した。その結果、T細胞からのサイトカイン(インターフェロンγなど)の産生が天然型フィタン酸によって抑制されることが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
牛乳や牛肉などの畜産物はフィタン酸の天然の摂取源であり、フィタン酸異性体のうち3RS, 7R, 11R-体を含んでいる。フィタン酸は免疫調節作用などの生理活性を有する機能性脂質として注目を集めているが、一方で、その生理活性が3RS, 7R, 11R-体によって発揮されているのかは定かでなかった。そこで本研究では、天然型フィタン酸に焦点を絞った機能性評価を行い、3RS, 7R, 11R-体自身が免疫調節作用を有することを明らかにした。
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