研究課題/領域番号 |
17K15376
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研究機関 | 帯広畜産大学 |
研究代表者 |
羽田 真悟 帯広畜産大学, 畜産学部, 助教 (40553441)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | ウシ / 生殖器 / 子宮 / 内視鏡 |
研究実績の概要 |
内視鏡によるウシの子宮内の観察方法の確立 使用した内視鏡の外径/内径(mm)は、5.8/2.8、5.0/2.2、3.8/1.2の3種類であった。内視鏡は軟性であるため、複雑な形状の子宮頸管を通過させるには硬性の外筒を使用するか、内芯を挿入して棒状の形状を維持する必要がある。まずプラスチック製の外筒を作製し使用してみたところ、子宮内への挿入は可能であったが、外径が大きくなることから挿入の難易度があがることと、頸管通過後に外筒を手前に引いたときに、その長さの分だけ子宮内に挿入できない部分ができてしまい、子宮深部の観察が阻害された。内芯の挿入は、内視鏡の構造上直線的なものを挿入することができなかったので改良し、ステンレスの内芯を用いたところ子宮内への挿入は容易であった。したがって、以降はこの方法により内視鏡を子宮内に挿入することとした。 子宮の内腔を観察するためにはガスを注入する必要があり、通常CO2が使われる。本研究では携帯性が重要なため、小型CO2ボンベにフィルターを接続して使用したところ機能したのでこの方法を採用した。 子宮内異常モデルの観察 子宮内異常のモデルとして、分娩後のウシを使用した。分娩後20日から10日ごとに観察および子宮内の材料を採取し、従来の検査方法と内視鏡所見とを比較している(現在進行中)。現在までに6頭実施している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
子宮内の観察方法は確立し、データも集め始められていることからおおむね順調と判断する。生殖器外貌の観察については、試験的に実施し、スムーズに行うための方法のめどがついているので、近く実施できるものと判断する。
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今後の研究の推進方策 |
子宮内異常モデルの例数を増やすとともに、生殖器外貌の観察方法を確立し、実際の不受胎牛の症例を集めてその原因を検討する。 感染実験の準備を進め、菌種による症状の違いを検討する。
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次年度使用額が生じた理由 |
試験用に専用のウシを確保する必要がなかったため、その繋養費がかからなかった。次年度以降繋養する必要がでてきた時にその費用として充てる。また、内視鏡の耐久性が弱い傾向があり、予定数より多く購入するための費用として使用する。
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