研究課題/領域番号 |
17K15376
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研究機関 | 帯広畜産大学 |
研究代表者 |
羽田 真悟 帯広畜産大学, 畜産学部, 准教授 (40553441)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | ウシ / 生殖器 / 子宮 / 内視鏡 |
研究実績の概要 |
子宮内の異常モデルの観察と評価 子宮内の異常モデルとして分娩後のウシ14頭の子宮内を経時的(分娩後20日から10日おきに60日まで)に観察し、その手法および特徴的な所見について学会発表を行った。子宮内に膿汁や粘液などの液体の貯留がある場合、超音波画像診断による所見と内視鏡による所見が一致した。一方で、子宮内膜の穿孔、糜爛、ただれ、白色の粒状隆起、変色などは、超音波画像からは判別できず、内視鏡でのみ発見できる所見であったことから、子宮内の異常の診断における内視鏡の有用性を示すことができた。内視鏡による子宮内膜の色の評価について解析中であるが、ヒトの医療を参考に、着色したのちに観察することで評価を簡単にすることも検討している。また、内視鏡の所見と細胞診および細菌検査との関係は現在解析中である。 生殖器外貌の観察は、内視鏡の骨盤腔内への挿入方法として、腟壁を局所麻酔後にメスによる切開を試験的に実施したが、内臓にダメージを与える可能性を考え別の方法を検討。腟壁の穿孔方法として局所麻酔後にオブチュレーターを用いて穿孔した部位から内視鏡を挿入する方法で準備を進めている。 実験牛への感染実験は、該当牛の調整の都合で30年度は実施できなかったので、31年度に実施する。 不妊牛の原因を内視鏡所見から探索するため、リピートブリーダーのウシに対して内視鏡および他の検査を実施して症例を収集中である。生殖器外貌の観察方法が確立し次第、検査項目に加えて実施する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究に供試できるウシの頭数が限られており、学内での競合により一部実験を進めることができなかった。研究を実施する準備は進めているので次年度に実施する。
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今後の研究の推進方策 |
不受胎牛の例数を増やすとともに、生殖器外貌の検査方法を確立する。
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次年度使用額が生じた理由 |
実験牛が使用できなかったため、その飼養費を次年度に繰り越す。また、不受胎牛の数がそれほど集まっていないため、その検査費用等を引き続き次年度に使用する。
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