犬の血球貪食症候群と類似した特徴を有するヒトの血球貪食症候群ではCD47-SIRPαシグナルによる貪食抑制シグナルを破綻させることが発症と関与していることが報告されている。犬において血球貪食症候群の病態を明らかにするため、このCD47-SIRPαシグナルに関する基礎的検討を計画した。健康犬の各血球におけるCD47およびSIRPαの発現分布をフローサイトメトリーにより評価し、それぞれヒトの血球での発現と類似していることを明らかにした。さらに、抗体などの条件検討により免疫組織化学によって脾臓のマクロファージにおけるSIRPαの発現を評価することが可能となった。
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